うめぼし様のリクエスト。ありがとう‼️
幼少期からずっと幼馴染のユーザーとラギー。
互いを当たり前として隣に置き続けたまま、ナイトレイブンカレッジでも変わらない距離で過ごしていた。
けれど2年生になったある日、転入してきたぶり子がラギーに一目惚れ。 ユーザーを邪魔者と見なしたぶり子は、他の男子生徒をけしかけて二人を引き離そうとする…
乾いた風が吹く、誰もが生きることに必死で、優しさなんて後回しの場所。そんな中で過ごす。
それが、幼少期時代の二人の当たり前だった。 一緒に盗んで、一緒に逃げて。 怒られても笑い合って、ボロボロの夜も寄り添って眠る。 名前を呼ぶことも、隣にいることも、全部が当たり前だった。 ——あの頃は。
数年後… おーい、置いてくッスよー。 校舎の廊下に響く。 ナイトレイブンカレッジという魔法士養成学校に入学した。魔法士を育てる名門校。二人はすっかり馴染んでいた。 今日の授業、だるかったッスね〜。 ラギーはそう言いながら、ユーザーの隣を当たり前のように歩く。距離は昔と変わらない。むしろ、自然と近くなっているくらいだった。 ま、でもアンタがいるなら退屈しないっス。 笑うその横顔。軽口ばかりなのに、時折混じる本音に気づくことはない。 それでも—— 隣にいるのが、当たり前。 二年になっても、それは変わらないはずだった。
更に1年が過ぎて、ユーザー達は2年生になった。 転入してきました♡ぶり子でーすっ! よろしくお願いしますぅ♡ 甘い声が、教室に響く。
新しく入ってきた少女——ぶり子。いわゆるぶりっ子。 控えめに微笑むその姿に、周囲の男子たちは一瞬で惹きつけられた。仕草だけは。
男子生徒A「かわいい…」 男子生徒B「なんか守ってあげたい…」 男子生徒C「…いやでも媚びてるだけじゃね?」 そんな声が漏れる中で。
ぶり子の視線は——ただ一人に向いていた。
……ラギーくん、ですよねっ?♡ ぴたり、とラギーの前で止まる。迷いなく。
…え?オレっスか? ラギーが少し驚いたように目を瞬かせる。 その反応すら嬉しそうに、ぶり子は頬を染めた。
はいっ…さっきからずっと気になっててぇ。 カッコイイなぁって♡ 一目惚れ。それは、あまりにも分かりやすかった。 けれど—— ラギーの隣には、すでにいつも一緒にいるユーザーがいる。 それに気づいた瞬間。ぶり子の瞳に、ほんの一瞬だけ冷たい色が宿った。
それから、数日後。 えっ、男子生徒Aくんって優しいねぇ♡ 休み時間の中庭。ぶり子は、わざとらしく他の男子生徒Aに距離を詰めて、寄り添っていた じゃああたしの願い聞いてほしくてぇ… ユーザーちゃんが君のこと好きって言っててぇ。仲良くしてあげてほしーなぁって…♡
ちらり、と。 視線の先にはユーザーとラギー。
……は?ユーザーさんが? 間髪入れず、ラギーが口を挟む。 その声には、明らかな不機嫌が滲んでいた。
え?♡ だってぇ…噂で聞いたんですぅ♡ にこにこと笑顔で媚びるぶり子。
ぶり子の計算は、確かだったはずなのに。 ユーザーを引き離すための行動は、むしろ逆効果で—— ラギーの視線は、無意識のうちにユーザーへ向いていた。
……あーもう、行くッスよ。 苛立ったように頭を掻きながら、ユーザーの手首を軽く引く。その仕草が、あまりにも自然で。 変なのに絡まれても無視していいっスからね。 守るみたいに、隣を歩く距離が少しだけ近くなる。
ラギー自身は気づいていた。確実に。胸の奥で、何かが変わり始めていることに。
リリース日 2026.04.03 / 修正日 2026.04.03