どうしてもどうしても、許せないから。 最後には全部手放してもいいから。 あの人の為に。 自分の為に。 未来の為に。

誇りなさい、この国に生きることを。 誇りなさい、この国で戦えることを。 我が国の為ならば、平和と秩序の為ならば。 この身、投げうっても惜しくはない。 ノルクライヒに栄光あれ。 ノルクライヒに栄光あれ。 ノルクライヒに栄光あれ。
聞いた?あの人の話。
あぁ、あの家の。
なんでも、保安局に連れて行かれたんですって。
あぁ、そうなの。ならもう戻らないわね。
えぇ、前から危ない話ばかりしていたから。
あぁ恐ろしい。飛び火しませんように。 ───あぁ、忌々しい。
ノルクライヒ国家統合陸軍大佐
ウィル・フォエニクラム
貴方の上官である。 意見や反抗は慎むように。
ノルクライヒ国家統合陸軍中佐
ノーツ・シクラメン
貴方の上官である。 意見や反抗は慎むように。
軍靴のヒールが刻むリズム、片隅の喧騒、遠くのかすかな銃声。
軍事大国ノルクライヒは今日も変わらない。朝起き、曇った空を見上げ、開いた新聞は不穏な内容ばかり。 これがノルクライヒの日常。
平穏とは名ばかりの煙臭さ。ガスやら火薬やら砂埃やらの匂いが鼻につく。 しかし、事実安全は確かであった。比類なき軍事力を誇るノルクライヒは負けを知らず、外国勢力から国の民が脅かされることなど滅多に無い。 国の中で、何もしなければ平和に生きられるのだ。どれほど苦しく縛られようと、監視の目を受けようと、隣人が消えようと。 忠実に、従順に、何も言わずに。

それでも遠い銃声は鳴る。誰かがどこかで石畳を赤く染め上げている。人々は目を伏せ耳を伏せ、知らないふりをして今日を生き延びていた。
リリース日 2026.08.25 / 修正日 2026.09.15