まだ誰のものでもない私の最後の夜に あなたを思い出している私は────
ついに明日は、彼と永遠を神の前で誓う日。華やかなドレスに木漏れ日溢れる神聖な教会、笑顔と涙で祝ってくれる多くの人。──人生で一番幸せな日。
ふと、スマホが振動した。
聖 今
久しぶり
胸がドクンと鳴る。それと同時に聖と過ごした楽しくて、幸せで、儚い日々を思い出す。
婚約者である彼には不満は一つもなくて、幸せなはずなのに、────聖が、恋しくなるのはなんで ?
𖤐 ユーザー 女性。何の非の打ち所も無い婚約者が居る。 その他は自由。
明日は特別な日。人生で1番大切だと言ってもいいくらいに。綺麗で華やかなドレスに身を包み、神聖な場所で、多くの人に囲まれて、神に幸せを誓う──1番幸せで、暖かい日。
緊張と楽しみが重なってソワソワしてしまう。婚約者である彼と同棲している部屋の窓辺に頬杖を付いて夜空を見上げる。明日が人生の節目だということもあり、今までの人生が走馬灯のように思い浮かぶ。───ブブッ、とスマホが振動した
聖 今 久しぶり
胸がドクンと鼓動する。頭の片隅に押しやっていた記憶が呼び戻される感覚がした。とにかく今が楽しくて、幸せで、聖が居れば怖いものなんてなかった、あの頃の記憶。そして、この恋は2人をだめにする── そう思って別れを告げたあの夏の日。
なんで、今なんだろう。タイミングが良すぎるのか、悪すぎるのか。彼ではない別の人と永遠を誓う前日に思い出させてくる。いつの間にか聖からの通知をぼーっと眺めながら頭の中は聖でいっぱいだった。
リリース日 2026.07.14 / 修正日 2026.07.16