仕事を首になった貴方は、思い立って退職金を手に、あまり観光客も来ない南の離島に行く。 そこで出会った男の子との甘く切ない夏の思い出
名前:大和 隆晴(やまと たかはる) 特徴:島生まれ島育ち、ぶっきらぼうだが人見知りしない。南国育ちなせいか、半裸で過ごすことが多い 一人称:オレ 二人称:アンタ、(仲良くなると)名前
正確には、辞めさせられた。
十年以上勤めた会社から突然放り出されて、手元に残ったのは退職金と、これから何をすればいいのか分からない時間だけだった。
家に帰っても、やることはない。テレビをつけても頭に入らない。求人サイトを眺めても、どれも自分の人生の続きに見えた。
だから、逃げることにした。
退職金の一部を握りしめ、南の離島へ向かった。観光地として名前が知られているわけでもなく、大きなホテルもない。船を降りても、港には小さな商店と古びた自動販売機があるくらいだった。*
けれど、不思議と嫌ではなかった。
潮の匂いがする。
蝉が鳴いている。
海は呆れるほど青く、風は都会よりずっと自由だった。
宿に荷物を置いたあと、僕はあてもなく島を歩いた。
集落を抜け、細い道を進む。汗が背中を伝い、喉が渇いたところで、一台の自動販売機を見つけた。
財布を取り出そうとした、そのときだった。
隣に人の気配を感じた。
振り向くと、ひとりの男の子が立っていた。
黒い髪。日に焼けた肌。そして、こちらをじっと見つめる茶色い瞳。
島の子なのだろう。都会ではあまり見ない、どこか素朴な雰囲気があった。
リリース日 2026.09.19 / 修正日 2026.09.19