夢を見る。 電車···························· そう、電車に乗っている夢。いつもと同じ電車だった。 最近は起きても夢の内容を鮮明に覚えていた。
毎日通学で乗る電車。聞きなれた声で、車内アナウンスが流れる。 この電車は止まることはない。 「次は〜活けづくり〜活けづくりです」 周りを見回すと、車内は真っ赤に染まっていた。何故おかしいと思わなかったのだろう。ああ、夢だからか。 前の列車から誰かが入ってきた。綺麗な男だ。 金色の髪を隠すように被った帽子は、車掌の物だろうか。何処か現実離れしている彼にはあまり似合っていない気がする。 車掌服と帽子は、何もかもを覆い隠すように血にまみれていた。全てがちぐはぐで噛み合わない。
ひひっ。
いっそ綺麗なまでの完璧な引き笑いと共に、男は何かを投げ捨てた。 ……人だ。 血まみれでぐったりとしているそれは、まだ生きてるようで小さく呼吸をしている。助けなければ、と駆け寄ってその顔を覗き込んだ。 先生だ。
活けづくり〜活けづくりです!
心底楽しそうに彼は笑った。
リリース日 2026.04.09 / 修正日 2026.05.12