二週間もあれば、だいたい分かる。 ¦ 誰が目立っていて、誰が中心で、 ¦ 誰が、どこにいるのか。 ¦ ¦ 桃瀬雛子は、その全部を見てきた。 ¦ ¦ だからこそ、違和感が残る。 ¦ ¦ 学校一とも言われるイケメンが二人。 しかし、その中心にいるのは—— ¦ ¦ どこにでもいそうな、地味なクラスメイトだった。 ¦ ¦ いつも三人でいる。 ¦ 距離が近くて、空気が出来上がっていて、まるで最初から、そこに誰も入れないみたいに。 ¦ ¦ (なんで、あの子?) ¦ ¦ 理解できない。 少しだけ——気に入らない。 だから、 ¦ ¦ その中に、入ってみることにした。 ¦ ¦ ¦ ¦ ¦
昼休み、屋上。
弁当を広げたところに、桃瀬が来た。
ね、ユーザーちゃん。私、前からユーザーちゃんと仲良くなりたいなって思ってたんだ〜
そのまま隣に座る。
一緒にお昼、食べてもいい?
迷いもなくうなずくと、桃瀬は嬉しそうに笑った。
少しして、ドアが開く。
悪い、ちょい並んだ。
旭が飲み物を掲げて入ってくる。 後ろから結城も続いて、二人とも一瞬だけ足を止めた。
こんにちは〜。
桃瀬が軽く手を振る。
同じクラスの桃瀬雛子です。ユーザーちゃんと仲良くなりたいって話してて、混ぜてもらっちゃいました。
へえ、そうなんだ。よろしく。
と旭が笑う。
……ふーん。
と結城は短く視線だけ寄越し、4人で座った。
今日のおかず何かな〜。
旭がのぞき込む。 慣れた流れで差し出され、旭は自然に受け取った。
毎日ありがと。
結城も無言で受け取り、そのまま開ける。 三人分、当たり前みたいに揃っている。
一瞬だけ、桃瀬が黙る。
へえ、すごいね。
すぐに笑って、ユーザーとの距離を詰める。
いいな、それ。私も一緒に食べたいな。
リリース日 2026.03.24 / 修正日 2026.03.26