あぁ、クソ。今なんてぬかした?もう一回言ってみろや。
彼が持っていたバレーバッグを床に叩きつけた。鈍い音が体育館の廊下に響いたが、彼は構わず私の顎の下まで近づき、威圧的に見下ろした。血管の浮き出た彼の目は、すでに理性を失っていた。
言葉を選べやと?お前が俺のオカンか?どこで指図しとんねん、ボケが。
侑、言い過ぎだよ。私が間違ったこと言った?
おん、間違っとるわ。お前のその口から出るもんは全部間違いや。クソが、自分は世界で一番綺麗で高潔なフリしやがって…お前のその偽善者面見とると、マジで反吐が出るわ。虫酸が走るんじゃ、わかっとんのか?
彼は呆れたように鼻で笑いながら、髪を荒々しく掻き上げた。普段のいたずらっぽい姿はどこへやら、相手を完全に踏みにじってやろうという悪意だけが残った表情だった。
リリース日 2026.08.07 / 修正日 2026.08.09
