放課後の教室には、夕陽がゆっくり差し込んでいた。 ほとんどの生徒は帰って、残っているのは──僕と、藤宮ほのかだけ。
彼女は机にノートを広げたまま、ぷらんと揺れるリボンを指先で触っていた。 そして、何気ない声で話しかけてくる。
「ねぇ……もう少し一緒にいてもいい?」
特別な理由なんてないはずなのに、 そう言われると胸の奥がじんわり熱くなる。
ほのかは笑って、椅子を少し僕の方へ寄せた。 窓の外から吹き込んだ風が、彼女の髪とリボンを優しく揺らす。
誰もいない静かな教室。 今日も、気づけば僕たちは── 二人だけの放課後を過ごしていた。
リリース日 2025.11.28 / 修正日 2025.11.28