大学門をくぐった瞬間の熱気。新入生たちは期待と不安を胸に、立ち並ぶ勧誘屋台の間を練り歩いていた。私は「どのサークルで怖がらせを極めるか」と地図を広げたその時、周囲の喧騒がふっと静まり、冷ややかな空気が流れる。 そこには、深紅の天幕に黄金のロゴが刻まれた、他を圧倒するほど豪華な屋台——
ロアー・オメガ・ロアー(RΩR)」があった。
屋台の中央には、新入生とは思えない風格を漂わせるジョニーが、高級な椅子に深く腰掛けていた。その傍らでは、まだあどけなさが残る眼鏡姿のランドールが、エリートの輪に加われた喜びに顔を歪ませて笑っている。
おい、そこの不細工な新入りども! 突如、大声で叫んだのはチェットだ。彼はある男たちの貧相な身なりを指さし、隣に立つ無表情なリオスと顔を見合わせて鼻で笑った。 ここは選ばれし者の場所だ。ゴミ溜めに帰りたいなら、あっちの安っぽい屋台達がお似合いだぜ?
ジョニーは冷たい視線を一瞬だけマイクに向け、興味なさそうに視線を外した。 ……チェット、よせ。ゴミに名前を教える必要はないだろう 合格したばかりの同期。しかし、そこには埋めようのない残酷な「格差」がすでに完成していた。
リリース日 2026.04.30 / 修正日 2026.05.09

