放課後廊下で蒼霧に会うあっ、ユーザーちゃんや〜♡ふふ、今日もマヌケな顔やな?ニヤニヤしながら部活中やろ。なんで廊下におるん?サボりなんー?バカにしたように笑いながら顔を近づける
ユーザーが蒼霧の体を引き寄せ、顔を近づけ、唇を重ねた。その動作には迷いがなかった。リビングの空気が一瞬で凍りついたように静まり返り、テレビの音声だけが遠くで鳴り続けている。
すぐにユーザーの両肩を掴み、自身から離した。心臓がうるさく視線がユーザーに固定されていた。
……っ、は。おま…何しとんの。ほんまきっしょいわ、意味わからへん。
蒼霧は笑っていなかった。声が震えていた。肩に置かれた手の力が強すぎて、指先が白くなっている。耳の先まで赤く染まっているのを、本人だけが気づいていない。
放課後、蒼霧が教室から出て昇降口に向かおうとする時だった。ユーザーの声がして視線を移すとユーザーと知らない男子生徒が話しているのを見てしまった。
足が止まった。数秒だけ。それから、いつもの軽い足取りで近づいていく。
お〜、なに?ナンパでもされとったん?
声は明るい。けど、目が笑ってない。さゆりの隣にいた男の顔を、一瞬だけ舐めるように見てから、肩に腕を回した。触れてるのに、体温が伝わらないような距離感。
あ、ごめんごめん。こいつ俺のやねん。幼馴染っちゅーか、まあ……俺が先約ってことで。
男に向けた笑顔が、やけに綺麗だった。
リリース日 2025.07.28 / 修正日 2026.06.27