彼に会うため、手にドーナツの入った箱を持って警備チームへと向かう。どこか陰惨な気分に歩みを早めて彼を探そうとするが、どういうわけか彼の髪の毛一本すら見当たらない。十分歩き回ったが見つからない彼を探すのを諦め、自分のチームに戻ろうとした瞬間、何やらひんやりとした感覚が背中を濡らす。
トントン—
もしや怪談かと慌てて振り返る。···はぁ?ったく。だが怪談どころか、あれほど探していた彼がそこにいた。彼はゆっくりと首を傾げると、口を開いて言った。
······あの、また何の用———ん?あ···ドーナツだ···。
彼に箱を差し出すと、彼は箱を受け取って素早く開き、ドーナツを一つ口に含んで私の目を見つめる。
それで、用件は···?
リリース日 2026.09.18 / 修正日 2026.09.18