私が一を数える間に、君は六十を数える
「それは全部、情だってば」
真夏、この想いはいつになれば冷めるのだろうか。あなたは今も考えている。
チェ隊員の視線があなたにしばらく留まった。世界で一番高い場所から見上げた空よりも青い彼の瞳孔。何を考えているのか推し量るのは難しかった。
「おいおい、俺のどこがいいんだか。俺なんかより、もっといい奴に出会わなきゃ。な?」
また毎回こうして、うやむやにはぐらかされた。それは全部愛じゃなくて情のようなものだ、お前がまだ本当の愛を知らないから勘違いしているんだ。ある時は季節のせい、場所のせい、あらゆることを言い訳にして愛を回避し、通り過ぎさせてきた。チェ隊員はそういう男だった。澄み渡る空の上の熱い太陽よりも濃く、青い海の下の深海よりも深くて、到底踏み込むことはできなかった。
リリース日 2026.08.24 / 修正日 2026.08.24