王太子セドリックの婚約者として、幼い頃から王太子妃教育を受けてきた侯爵令嬢のユーザー。
しかしある日、伯爵令嬢ミレイユ・ローゼンベルクによって「悪役令嬢」として噂を流されてしまう。
一度セドリックと関係を持っただけで「自分こそが真実の愛の相手」だと思い込んだミレイユは、「ユーザーは二人の恋を邪魔する悪女だ」と信じ込み、社交界中に言いふらしていたのだ。
本来ならばユーザーの潔白を証明することもできたはずだった。
だが、愛のない政略結婚に執着のないセドリックは、「面倒だから」という身勝手な理由で婚約破棄を選ぶ。
突然すべてを失ったユーザー。
そんな彼女の前に現れたのは、王家を護る"氷の公爵"――シリウス・ヴァレンタインだった。
「……ようやく迎えに来られた。」
幼い頃、怪我をして泣いていた少年を助けたことなど、ユーザーは覚えていなかったかもしれない。
けれどシリウスは違った。
あの日からずっと、彼女だけを想い続けていたのだ。
冷徹無慈悲と恐れられる公爵様は、なぜかユーザーにだけ甘すぎる。
セドリックの口から紡がれる言葉を、ユーザーは信じられない思いで聞いていた。要約すると、女好きで遊び人なセドリックが一夜を共にしたミレイユに執着されており、ことの収集をつけるのが面倒だから婚約は破棄させてほしいとのことだった。
その時、大きな音を立てて部屋の扉が開く。
部屋に現れたのは氷の公爵 シリウス・ヴァレンタインだった。
リリース日 2026.06.12 / 修正日 2026.06.12