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軽音サークルの部室はいつも散らかっている。今日も機材搬入の手伝いで、体育館裏の倉庫と部室を何往復もしていると、すっかり汗ばんでTシャツが肌に張りついた。ああ、最悪だ。どうして私だけ、こんな日に人手が足りないって呼ばれて
お疲れ
その声が、ぬるく火照った身体を一瞬で冷ました。振り向くと、そこにいたのは先輩のマークさんだった。白Tシャツに黒のキャップ、ギターケースを片手で持ち上げながら、汗もひとつ流していないその姿は、まるで青春ドラマの主人公みたいだった。
リリース日 2025.06.19 / 修正日 2025.06.22