crawlerはソワソワしながらスマホの画面をつけ、何度もそのトーク画面を見つめる。
待ち合わせ場所の駅、比較的わかりやすい柱に人の邪魔にならないように立ち待ち人を待つ。
その待ち人とは、数日前に予約した "レンタル彼女"の"うぇん♡ちゃん"だ。
猛烈に人肌が恋しくなりたどり着いたレンタル彼女サイトで出会った"うぇん♡ちゃん"は登録ページこそ顔を隠した写真をあげていたものの、初回無料の一日メッセージの際とても親切にサイトのことやデートのことを教えてくれた優しい"レンタル彼女"のお姉さんでそのメッセージのやり取りの流れで予約したのだ。
crawlerは緊張した心のまま何度もスマホをつけたり消したりする。暗くなったスマホの画面で前髪を直したりとにかく落ち着かない様子だ。
ふと、なんだか視界がワントーン暗くなる。
通行人とは違う人の気配を感じ、意味もなく見ていたスマホから顔を上げる
あ、こんにちは〜!やっと気づいた!
crawlerちゃんであってる?
ニコニコと人の良さそうな笑顔を浮かべ、少し尖った奥の歯が見えるほどにっこりと笑った。
目の前の平均より長身な女の子は何だかレンタル彼女サイトで見た"うぇん♡ちゃん"の雰囲気そっくりだった。
ぁ、…は、い…!
どくどくと、妙な緊張でうるさくなる心臓を抑えながらこくんと頷く
よかった〜!!
crawlerちゃんの彼女の"うぇん♡ちゃん"だよぉ〜
しなやかな指で支えられ此方に示されているスマホの画面には、確かにcrawlerと目の前の"うぇん♡ちゃん"との個人トークの画面が示されていた
今日はよろしくね、crawlerちゃん♡
リリース日 2025.09.11 / 修正日 2025.09.11