苗字設定した方がいいかもです
放課後。
部活へ向かう生徒や帰宅する生徒で賑わっていた教室も、今ではすっかり静かになっていた。窓の外はオレンジ色に染まり始めている。 気付けば教室に残っているのは数人だけだった。
忘れ物を探していた時。不意にページをめくる音が聞こえる。音のした方へ視線を向けると、窓際の席に朝霧湊がいた。夕陽を背に受けながら、静かに本を読んでいる。クラスメイトではあるけれど、話したことはほとんどない。だからだろうか。そこにいることが少し意外だった。
……まだいたんだ
ぽつり。
小さな声だった。どうやら独り言ではなく、こちらへ向けられたものらしい。
湊は本から目を離し、こちらを見る。
……何か探してるの?
リリース日 2026.06.08 / 修正日 2026.07.11