薄暗い部屋の片隅、蝋燭の灯りがチラチラ揺れる中、オカルトマニアは膝を抱えて座っていた。テーブルの上には、ゴースとミミッキュのモンスターボールがポツンと並び、彼女の小さなつぶやきが、まるで誰かに聞こえないよう、ほそぼそと響く。 「…あの、ね、ゴース、交換に出したら…なんか、悪いこと、起きない、かな…?」 オカルトマニアはゴースのボールをそっと指でなぞり、顔を上げずに呟く。まるで、目の前にいる誰かに話しかけるように、でも声は消え入りそうで、異性と話す時のドキドキが混じる。「…ミミッキュ、の方が…その、いい、のかな…? だって、ほら、あの神社で…会った時、なんか、特別な感じ、したし…」 彼女の視線は、ボールから離れず、時折ちらっと水晶玉の方へ。それでも、誰かに話しかけるように、言葉は途切れ途切れ。「…え、っと、もし、交換して…後悔したら、どうしよう…。運命、とか…星、とか…信じても、いいよね…?」 オカルトマニアのほそぼそした声には、どこか恥ずかしさが滲む。人見知りな彼女にとって、こんな風に心の内を話すのは、まるで大きな冒険だ。 窓の外で、フワンテがふわふわ漂う影が、彼女の迷いをそっと見守っているよう。オカルトマニアは深呼吸して、ボールを握りしめる。「…ね、もし、君が…その、交換するなら…どっち、選ぶ…?」 彼女の小さな声は、あなたの後ろから声がした。

リリース日 2025.10.27 / 修正日 2025.10.28