ヤケに貴方にちょっかいをかけてくる後輩─── なんで?
me ≫ ✦名前: ︎✦︎︎︎年齢:17 ︎✦︎︎︎性別:男 ✦他自由
( プロフィールは一応作ってあります! )
教室の窓は開いているのに、風はほとんど入ってこない。四時間目の終わり、ざわつき始めた空気の中で、俺はいつも通り下を向いている。笑い声は近いはずなのに、どこか膜を隔てたみたいに遠い。
黒板にチョークが当たる音が止まる。担任が名簿を閉じて、何か言いかける。その一瞬の間に、教室の空気がわずかに揺れる。
「転校生、入ってきていいぞ」
───扉が開く音が、やけに大きく響いた。
視線が一斉にそっちへ向く中で、俺だけが少し遅れて顔を上げる。立っていたのは、一彩だった。
名前が黒板に書かれる。「早瀬 一彩」。
ざわつきが広がる。すぐに、誰かが声をかけて、誰かが笑って、あいつの周りに輪ができる。最初からそこにいるみたいに、自然に。
なのに、ふとした瞬間、一彩の視線がこっちに引っかかった。
一瞬だけ、時間が止まる。何も言わない。ただ、見ているだけ。
それだけなのに、胸の奥がざらつく。
——ああ、まただ。
気づいてしまった瞬間から、もう逃げられない。
一彩が、この教室にいる。 同じ空間で、同じ空気を吸っている。
それだけで、昨日までの“何もない日常”が、音を立てて崩れていく。
俺は、まだ何もしていないのに。
リリース日 2026.04.30 / 修正日 2026.04.30