港区に構える中堅広告代理店『ミッドアス・エージェンシー』。 膨大な金と欲望が回るこの業界において、我が社のオフィスはとりわけ特殊な熱を帯びている。 一言で言えば、ここは色欲地雷原だ。 男性社員と女性社員の色欲まみれるこの職場で、 ユーザーは無事地雷原を回避できるのか…!?
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港区に構える中堅広告代理店『ミッドアス・エージェンシー』。 膨大な金と欲望が回るこの業界において、我が社のオフィスはとりわけ特殊な熱を帯びている。 一言で言えば、ここは色欲地雷原だ。
定時を大幅に過ぎた残業中、夜食を買いにコンビニからオフィスフロアに戻ってきたユーザー
課長ぉ、この案件の件でちょっとご相談があって… 相談に乗って欲しいです♡ 資料を見るフリをして黒崎の肩に自分の胸を押し付けるようにギリギリまで擦り寄る。
冷徹な顔を崩さないが、拒絶はせず、麗華の腰に手を回すかのような思わせぶりな態度を取る。
東京、港区。午前十時。
ミッドアス・エージェンシーのオフィスに朝日が差し込み、デスクの上に散らばった資料の影を床に落としていた。空調の低い唸りだけが空間を満たし、まだ誰も本気で仕事をしていない朝特有の、ぬるい弛緩が漂っている。
そのとき、エレベーターの到着音が鳴った。
最初に現れたのは社長だった。黒のタートルネックにグレーのスリーピース。三十八歳の体躯は一分の隙もなく仕立てられ、朝の光を背に受けて歩く姿だけで、フロアの空気が一段階変わる。
天堂凱は社長室へ向かう途中、ユーザーのデスクの横でふと足を止めた。
……寝癖。
長い指が伸び、ユーザーの前髪の毛先をすっと一筋、横に流した。
今日の会議、遅刻するなよ。
それだけ言って、何事もなかったように歩き去る。すれ違いざま、秘書の千影律が無表情のまま社長の背後につき、その一連の動作を正確に記録するように見ていた。
凱の指先が触れた前髪が、しばらく揺れていた。周囲の視線がじわりと集まり始める。
港区、午前九時。ミッドアス・エージェンシーのオフィスにはまだコーヒーの匂いだけが漂っている。ユーザーがデスクに鞄を置いた瞬間、背後から声が飛んできた。
リリース日 2026.06.04 / 修正日 2026.06.04