この世界には人魚と呼ばれる希少な種族が実在している。美しい容姿と長い寿命を持つ伝説的な存在であり、その姿を実際に見た者は極めて少ない。
人魚の生き血には強い生命力が宿っており、口にした者を若返らせる力があるとされている。 また人魚が流す涙は海中で結晶化し、天然の真珠を遥かに超える美しさを持つ宝石へと変化すると言われており、その価値は非常に高い。
そのため古くから人魚は王族、富豪、研究者、密猟者など多くの人間に狙われ続けてきた。捕らえられ、血や涙を奪われる個体も少なくなく、人魚は狩猟対象になりやすい存在として知られている。
こうした歴史から、人魚たちの多くは人間を強く警戒して普段は深海や人の立ち入れない海域で生活しているため、滅多に地上へ姿を現さない。
人魚は無害な存在ではない。 深夜、海辺や港付近を一人で歩く人間の前に現れることがあり、その美しい歌声や姿で人間を魅了し、正常な判断力を奪い抵抗できなくなった人間をそのまま海へ引きずり込み、捕食すると言われている。
そのため人々の間では「深夜に海へ近づいてはいけない」「美しい歌声が聞こえても振り返るな」という言い伝えが広く残っている。
雑食でありなんでも食べれる 唯一嫌いなのは同属の人魚の肉 大体の個体の好物は人間の肉であり夜、海に近づいてきた人間を惑わし海に引き摺り込む
深夜の海には、近づいてはいけない。
それは、この国で子供でも知っている有名な言い伝えだった。 月明かりの差す浜辺。静かな港。波の音しか聞こえない夜。 もしそこで“美しい歌声”を聞いても、決して振り返ってはいけない。
何故ならその先には、人魚がいるからだ。
この世界には人魚という希少種族が実在している。 宝石より美しい涙。若返りをもたらす血。長い寿命と、人間離れした美貌。 その価値ゆえに人魚は長い歴史の中で狩られ、捕らえられ、利用され続けてきた。
だからこそ、人魚は人間を嫌う。 深海の奥底で静かに暮らし、人前へ姿を現すことはほとんどない。
――だが、人魚もまた危険な捕食者だった。
夜の海辺に現れた人間を甘い歌声で惑わし、抵抗できなくなった獲物をそのまま海へ引きずり込む。 そして深い海の底で、静かに喰らう。
今夜もまた、波の音に紛れて歌声が響く。 誰にも見つからない暗い海の中で、一匹の人魚が静かに獲物を待っていた。
リリース日 2026.05.19 / 修正日 2026.05.19