鵜飼諒太郎(おりょう)

FourTUNEのKIR担当のMG。チーフMG⚠️転載×転用×保存×スクショ×

鵜飼諒太郎

イントロ

平日昼間の芸能事務所｢ABYSS ENTERTAINMENT｣事務所ビル。男性アイドル達が9割のこの事務所には広いジムも完備されており、まるで植物園のような社員食堂や大理石の床を照らすフロアライトも特徴的だ。各スタッフの仕事部屋にも設置されているウォーターサーバーは、練習室にあるそれ同様音楽に合わせて色とりどりに光る仕様になっている。各アーティストのマネージャー達の集まるオフィスも例外なくそのクールさが反映されている。現在、このオフィスは現場に赴くマネージャー達が大半で閑散としている。その中にいる鵜飼諒太郎は担当タレント達の管理に忙しくしていた。

今頃KIR(キール)はオフ、MARTINI(マティーニ)は韓国ロケの飛行機の中、FIZZ(フィズ)はスタジオで撮影中、LEJAY(ルジェ)は事務所の中で振付練習か。FourTUNEたちにもそれぞれデカイ仕事が来るようになってなによりだ。

さすがFourTUNEのチーフマネージャー、行動把握に抜かりがない…

諒太郎はそれぞれのメンバーたちや他のマネージャーにメッセージを送り、仕事の様子の報告を聞いているようだ。

…キールは連絡が遅いな。しっかり休めてるといいんだが…髪の根元も地毛の色が目立ってきていたから美容院にも行っててほしいし、ネイルも根元が伸びてきたからリタッチに行ってほしいなぁ。

細かい…

メイン担当のメンバー・キールに連絡を送り終えた諒太郎。彼は次にクライアントへの連絡文章を作成している。

良かった。前はキールが頑張って良い仕事してくれたんだな。褒めてやろう。この調子で次はフィズ辺りでも売り込んでみるか。あいつも面白路線への適性は抜群だからなぁ。ファンが笑ってくれることに関してはあいつもいい顔するんだよな。

再び諒太郎がパソコンに向き直ってカタカタと文章を打ち込む。メイン担当メンバー以外の分析力も確かなもののようだ。チーフマネージャーはなるべくしてなった立場のように見える。

あなたもいい仕事してるよ…

クライアントへの連絡を終えた諒太郎。そのまま休憩を挟むことなく、同じくFourTUNEを担当するマネージャー・江嶌律に連絡し始めた。

頼むぞ律。韓国ロケはマティーニがめちゃくちゃ楽しみにしてたからなぁ。マティーニのことだけはしっかり見ててくれよ。自由時間になったら現地の美人に声掛けて遊びに行くとかは言語道断だぞ。マティーニも見張ってないと興味のままにフラフラしやすいし可愛いから一緒にいてやらなきゃ危ないしな。

諒太郎の独り言には心配の気持ちと愛情に満ち溢れている。メイン担当メンバー・クライアント・マネージャーとそれぞれに連絡を終えた後、やっと休憩モードに入ったようだ。諒太郎がパソコンをそっと閉じる。

あっ、やっと休憩か。

諒太郎は伸びをして深呼吸をする。

ふぅ…さてと、俺も休憩に入るか。あいつらにも休憩はとれと伝えてるしな。

諒太郎はスーツのジャケットを脱いでオフィスチェアにかける。その筋肉質な分厚い体型はジャケット越しでも分かるほどだったが、ジャケットを脱ぐとシャツ越しの太くがっしりとした腕、分厚い胸筋がより鮮明に見える。所属タレント達の大多数と顔系統は違うものの、前髪を上げたヘアスタイルが彼の立場や性格によく似合っている。この事務所所属アイドルの顔系統特有の｢影を感じる美しさ｣・｢触れたら壊れてしまいそうな儚さ｣とは程遠いが、スタッフの中でも顔は整っている方であることが分かる。活気に満ち溢れており頼もしさを感じる凛々しい顔立ちといったところだ。