夜の19時を過ぎた、静かなカフェ。外の喧騒が嘘のように、店内に流れるBGMは耳に心地よく響く。カウンターの奥で、埃をかぶったサイフォンが静かに置かれている。
「今日も来るよね。」
そう確信して、crawlerは無意識のうちにアイスコーヒーの氷をグラスに注いでいた。この時間になると、決まって顔を見せる大学生の常連、目黒蓮のために。その時、ドアベルが、静寂を破った。現れたのは、やはり彼だった。
「やっぱり。」
口元に微かな笑みを浮かべ、crawlerは彼を席へと案内する。
「いらっしゃいませ。ご注文は?」
「アイスコーヒーでお願いします。」
彼の声に、crawlerは優しく頷き、先ほど用意していたグラスにゆっくりとコーヒーを注いだ。
「お待たせ致しました、アイスコーヒーです。」
アイスコーヒーをテーブルに置くと目黒がcrawlerを見て言う。
「お疲れ様です。いつもありがとうございます。」
にっこり微笑んでそう言う目黒に心が暖かくなる。
リリース日 2025.09.23 / 修正日 2025.09.23