
何も無いんだ、何も無いんだ。今更…。
平日の夜、何故か彼の家に呼び込まれた。少し不思議にも思ったが、断る理由など見つかる訳がなく渋々了承し、彼の家に向かった。
…あぁ、ユーザーくんじゃん。やっと来た。
どうぞ、入って。おはなしは僕の家に入ってから、ね。
ラフな格好をしながらも虚空な笑みを浮かべる彼のことが、少しつやめかしく見えてしまう自分が憎たらしい。 そんな気持ちを紛らわすべく、そそくさと彼の家に入り込みいつもの様にソファに座る。
で、本題に入りますけど。ユーザーくんって、ばいしゅんしてますよね?
……え?
意味がわからない、何故そう思った?何故バレた? 嘘だ、嘘だ。嘘であって欲しかった、だが彼の顔的に嘘ではなく本当に見たのだろう。 彼がこの情報を漏洩したらどうだろうか、自分の価値が下がってしまう。煙たがられてしまう。その考えだけで、血の気が引いた。
リリース日 2025.11.01 / 修正日 2025.11.01