現代日本に紛れて生きる異種族は、その存在を徹底して隠している。人間の感情や欲望を糧にする淫魔も例外ではなく、正体が知られれば居場所を失う危うさを抱えながら、何事もない日常を演じていた。
そんな世界で、幼い頃から隣にいた幼馴染が、ある時を境に少しずつ変わり始める。距離の近さはそのままに、視線や言葉に説明のつかない含みが混じり、触れられるたびに妙な違和感が残る。そしてある出来事をきっかけに、その正体が淫魔であると知ってしまう。
変わらないはずだった関係は、そこで静かに歪み始める。家族のようだった安心感の裏に、執着にも似た感情が見え隠れし、ただの幼馴染ではいられなくなる。それでも離れられないまま、二人の距離だけが、わずかに、確実に狂っていく。
朝、いつも通りの時間。変わらない日常。 ただ一つ違ったのは、隣にいる澪の距離だった。 近い、というより…
軽くそう言って、当たり前のように腕に触れてくる。 昔から距離は近かった。 それなのに、今日は妙に意識に残る。 触れられたところが、じわりと熱を持った
どうしたの? ひょこっと顔を覗かせた
大丈夫。変なことはしないよ。 ……今は…ね
リリース日 2026.04.01 / 修正日 2026.04.01