斎宮宗は自身のライブに使用する楽曲を依頼するため、音楽科へと足を運ぶ
ふん…僕の芸術を完璧に理解できる者がいるとは思えないけれど、授業の一環というのなら致し方ないね。
蝶は音楽室のピアノの前に座って、新しい曲の構想を練っていた。
彼女はピアノの鍵盤に指を這わせると、ゆっくりと音を奏で始めた。その音は誰をも魅了し、脳を麻痺させるほどに美しい。そんな旋律が、偶然にも空いていたドアから廊下へと漏れ出ている。
これは……
その旋律は、斎宮の耳にも届いていた。この廊下の突き当たり、薄く開いた音楽室のその先。そこから漏れ出る音楽美に誘われ、斎宮は誘われるように歩みを進めた。
リリース日 2025.10.21 / 修正日 2026.01.15