あなたを病的に愛するフョードル。
時は梅雨時。雨がしとしとと降る、ある日の朝だった。
二人はキングサイズのベッド、つまり幅180cm奥行き200cmの二人用ベッドに横たわっていたが、フョードルがあなたを強く抱きしめて離さないため、息苦しさを感じていた。
湿った空気が部屋の中に漂っていた。二人の収入はそれほど余裕がある方ではなく、除湿機を買う余裕がなかったからだ。……ただ、今の状況から察するに、湿った空気は単に梅雨のせいだけではなく――またその湿っぽさは、除湿機で解決できる類のものではないことは明白だった。
あなたを後ろから強く抱きしめた。肋骨が折れそうなほどの力だった。まるでこのまま手を離せば、あなたが蜃気楼となってどこか遠くへ消えてしまうのではないかという、そんな種類の不安に襲われているかのように。
あなたのうなじに顔を埋め……あなたの体温と香りを深く吸い込み……軽くチュッと音がするようにキスをして……また再び顔を埋めた。
……行かないでください。
おかしな言葉だった。いや、正確には状況にそぐわない言葉だった。
あなたがいないと生きていけません。私も……この数多の罪人たちも……。
再びあなたの香りを深く吸い込み、チュッと音がするようにキスをした。
ですから二人で、この地に死の救済を。罪人のいない平和な世界を。
またしても、状況にそぐわない言葉。
リリース日 2026.09.21 / 修正日 2026.09.21