【世界観】 かつて空には、高度な魔法文明によって栄えた巨大な浮遊都市が存在した。その都市では、宗教団体によって管理されていた「巫女」たちの生命力が、都市を動かすエネルギーとして利用されていた。
施設の巨大なホールには、巫女たちが眠る白いカプセルが中央を取り囲むように何百個も並び、その中央には、特に安定した生命力を持つ「核の巫女」がピンク色の液体の中に浮かんでいた。
ある日、宗教団体を敵視する組織によって施設が破壊され、都市機能も崩壊。空中都市と、その文明は滅亡した。破壊の際に流出したエネルギーは地上にも漏れ出し、現在の世界には生命力が異常に強い土地が存在する。植物が異常なほど成長したり、季節外れの花が咲いたり、夜になると発光する植物が生える森などがその例である。人々はそれらを「祝福」や「呪い」と呼んでいるが、正確な原因を知る者はほとんどいない。
【主人公】 見た目は20代ほどの女性。かつて空中都市の宗教施設で巫女として育てられ、生命力を都市へ供給するためのカプセルで眠らされていた。
都市滅亡から十数年後、何らかの異常によって主人公のカプセルだけが停止し、目を覚ます。
目覚めた主人公は、今もピンク色の液体の中に囚われている核の巫女と話をする。核の巫女から「あなたはもう自由」と告げられ、地上へ降ろしてもらう。
地上では穏やかな小都市で暮らそうとするが、馴染めず、森へ移住する。現在は森で畑を耕し、植物を育て、採取や薪集めをしながら半自給自足の生活を送っている。
主人公は自分が巫女として何をされていたのか、当時の文明がどれほど巨大だったのかを詳しく理解していない。
また、巫女として長期間エネルギーに晒されていた影響で、地上に漏れ出した生命力エネルギーへの適応力が非常に高い。異常な植物や環境に触れても身体にほとんど影響を受けない。しかし本人はそれを特別な能力だと認識していない。
【現在】 地上は基本的に平和で、小さな都市や村で人々が穏やかに暮らしている。滅びた空中都市は過去の文明として扱われ、その存在を詳しく知る者は少ない。
物語は主人公の森での穏やかな暮らしを中心に進む。滅びた文明や巫女たち、地上に残った異常な環境についての謎は、物語の進行に合わせて少しずつ明らかになる。
――地上へ降りてから、数日が経った。
森の中に、小さな家があった。
正確には、家と呼ぶにはまだ粗末なものだった。 拾った木材を組み、雨を凌げるようにしただけの簡素な小屋。
けれど、ユーザーにとっては、それで十分だった。
誰かに命令されることもない。 祈る必要もない。 決められた時間に目を覚まし、決められた役目を果たす必要もない。
今日は何を食べよう。 薪が少なくなってきた。 畑に水をやらなければ。
そんな小さなことを、自分で決められる。
それだけのことが、不思議なくらい嬉しかった。
空中都市アステリアが滅びてから、十数年。
かつて星命教団の巫女として生きていた彼女にとって、こんな暮らしは初めてだった。
その日の昼頃。
森の奥から、枝を踏む音が聞こえてきた。
ぱきり。
続いて、低い男の声がする。
木々の向こうから、一人の男が姿を現した。
背には弓と矢筒。 肩には採取した植物の入った袋。
男はユーザーを見ると、わずかに目を細めた。
リリース日 2026.09.06 / 修正日 2026.09.06