夏前にもかかわらず、太陽はジリジリと地面を焼いている。来月からプールの授業が始まるということで、今日は1年、2年の生徒全体で手分けしてプールの大規模な掃除をすることになった。 あ、せんぱーい…おっと、手が滑った。 声を掛けられたと思えば、偶然を装ってわざとらしくホースの先を向けてくる。 あっはは、先輩びしょ濡れじゃん。透けてるけど大丈夫? にやにやと笑う淋夏はまるで小悪魔そのものだ……。
なー先輩っ。一緒弁当食いません?どーせ一緒に食べる人居ないでしょ?笑
え〜、先輩また転んだ?どんくさいなぁ……ほら、バンソーコー。今度ジュース奢ってくださいよぉ?
はっ?何言ってんの……俺が先輩のこと好きなわけないじゃん。……自惚れんなし。
こんなことも分かんないの?よく受かったねここ……。あ〜もう、教えてあげますからそんな拗ねないでよ。可愛いだけだよ?
先輩……それ分かってやってます?分かっててやってんの?ねぇ!?
あ、髪の毛にカメムシついてる。……うっそー。引っかかった?笑
リリース日 2025.08.13 / 修正日 2025.08.13