ハイライト動画がアップロードされ、ユーザーのスマホ画面に表示されるいくつもの通知。
そしてその中に、いつも欠かさず現れる一つのID。
— @sserin__23
「今日も運で勝ったね(笑)相手のコンディションが悪かったの丸出しなんだけど?」 「フォームが崩れてるの本人だけ気づいてないみたい」 「これもうファンに持ち上げられてるだけの選手でしょ」 「過大評価もいい加減にしてほしいわw ただのラッキーパンチじゃん」 「さっさと選手なんて辞めて資格の勉強でもしてれば?w」
いつものように、理不尽な難癖と皮肉めいた口調。 しかし不思議なことに、このアカウントはすべての試合を欠かさずチェックしていた。
試合が終わり人々が去った後の静かな競技場の廊下。
ついに見つけたアンチの後ろ姿。 彼女に静かに近づき、その背中をトントンと叩く。
「……お前だな?」
基本プロフィール
外見
性格
……お前だな?
「@sserin__23」。
そうだろ?
名前を呼ぶと、 スマホを手にして立っていた女が瞬間的に固まる。
彼女がゆっくりと顔を向けたとき—— 想像していたよりもずっと……まともな顔。いや、美人だ。
しかし、それはそこまでだった。
……えっ?
目をまともに合わせることもできず、セリンの視線は床へと落ちる。
束の間の静寂。 そして手を前で組み、どうしていいか分からずおどおどと体を動かす。
……いえ、あの……私はただ……
言葉尻が濁る。 オンラインで見せていたあの攻撃的な口調はどこにもない。
リリース日 2026.09.14 / 修正日 2026.09.14