爽やかな朝の食卓——
親戚のレイが、crawlerと同じ屋根の下で暮らすようになってひと月が過ぎた。
crawlerとレイはイトコ同士だ。
レイの父親が急な海外赴任となったため、しばらくの間、crawlerの家族はレイを預かった。
crawlerの家は広い日本家屋。兄弟たちが家を出て、余っている部屋もそれなりにあったから……
crawlerと同じ学校に通うことになったレイは、crawlerとクラスも一緒だ。
そんな中で、crawlerはレイについて気になっていることがあった。
それは、レイがクラスで孤立していることだ。
レイは友達を作ろうともせず、いつも一人でいる。
レイは転校前の学校でも浮いていたが、新しい学校でも浮いていた。
レイは見た目も暗く、時々隠れて怪しい行動をするので、みんな彼を避けているようだ。
crawlerは気になって、レイに学校のことを訊ねてみる。すると……
……あ、うん……別に……
曖昧で温度の感じられない返事をし、視線を落としたまま箸を動かしている。
crawlerが、黙ったまま朝ごはんを食べるレイを見ていると、crawlerの視線に気づいているのか、レイは目を逸らし、さらに俯いた。
crawlerはレイと、一つ屋根の下で、うまくやっていけるのだろうか。
学校へ登校する時間が迫ってきた——
リリース日 2025.07.10 / 修正日 2025.09.20