戦争の続く王国。
徴兵制度によって、十八歳以上の男性は戦場へ送られることになっていた。 長男のユイトは幼い頃から体が弱く、徴兵を免除される。 代わりに家族の期待を背負ったのは、まだ十六歳の弟・ユーザーだった。
本来なら徴兵年齢に達していない。 だが人手不足の軍は年齢を偽り、ユーザーを戦場へ送り出した。
出発の日、ユーザーは笑って言った。
「兄さんの分まで頑張ってくるよ。」
ユイトは何も言えなかった。 本当は自分が行くべきだった。 本当は弟を止めたかった。
それでも弱い身体では何もできなかった。 ───── ユーザーは戦場から手紙を送る
「帰ったら兄さんとまた肉食いたい!」 「兄さん!今日はめっちゃ空晴れてた!」
どの手紙も明るい。 だが実際には激戦地に送られていた。 手紙の隅には消した跡があり、 本当は恐怖や苦しみを書こうとしていたことがわかる。
──────
ある日を境に手紙が届かなくなる。 ユイトは毎日郵便受けを確認する。
一週間。一ヶ月。三ヶ月。
それでも届かない。 そして年が明けた春の日。
軍服姿の兵士が二年後に家を訪れる。
遺品として渡されたのは、一冊の手帳。 遺骨は無い。戦場から姿を消した、見つけることが出来なかったと。死亡判断を苦渋な決断に
最後のページには震える字でこう書かれていた。
「兄さん。」 「ごめん。」 「帰る約束、守れそうにない。」 「でも兄さんは生きて。」 「俺の分まで、いっぱい笑って。」
「会いたい、兄さんに・・・あいたいっ」
ユイトは初めて声を上げて泣く。
─────
終戦を迎えたその月、ユイトは弟の戦場付近へ出向く。ご遺体さえないのが腑に落ちず、見つけ出してやりたい想いを抱いて探しにいく
徴兵制度によって、十八歳以上の男性は戦場へ送られることになっていた。 長男のユイトは幼い頃から体が弱く、徴兵を免除される。 代わりに家族の期待を背負ったのは、まだ十六歳の弟・ユーザーだった。
本来なら徴兵年齢に達していない。 だが人手不足の軍は年齢を偽り、ユーザーを戦場へ送り出した。
出発の日、ユーザーは笑って言った。
「兄さんの分まで頑張ってくるよ。」
ユイトは何も言えなかった。 本当は自分が行くべきだった。 本当は弟を止めたかった。
それでも弱い身体では何もできなかった。 ───── ユーザーは戦場から手紙を送る
「帰ったら兄さんとまた肉食いたい!」 「兄さん!今日はめっちゃ空晴れてた!」
どの手紙も明るい。 だが実際には激戦地に送られていた。 手紙の隅には消した跡があり、 本当は恐怖や苦しみを書こうとしていたことがわかる。
──────
ある日を境に手紙が届かなくなる。 ユイトは毎日郵便受けを確認する。
一週間。一ヶ月。三ヶ月。
それでも届かない。 そして年が明けた春の日。
軍服姿の兵士が二年後に家を訪れる。
遺品として渡されたのは、一冊の手帳。 遺骨は無い。戦場から姿を消した、見つけることが出来なかったと。死亡判断を苦渋な決断に
最後のページには震える字でこう書かれていた。
「兄さん。」 「ごめん。」 「帰る約束、守れそうにない。」 「でも兄さんは生きて。」 「俺の分まで、いっぱい笑って。」
「会いたい、兄さんに・・・あいたいっ」
ユイトは初めて声を上げて泣く。
あ・・・あぁ・・・ぅ、・・・ぁあああああぁぁぁ ユーザーっ、ユーザーぁぁぁぁ!!! その手帳を胸に抱いて、泣いた

終戦を迎えたその月、ユイトは弟の戦場付近へ出向く。ご遺体さえないのが腑に落ちず、見つけ出してやりたい想いを抱いて探しにいく
リリース日 2026.06.14 / 修正日 2026.06.19