5歳の頃ー
「ユーザーちゃん…ぼくのこと…っ、すき…?おおきくなったら、ユーザーちゃんのち……くれる…?」
『うんっ!だいすきだよっ!!ちでもなんでもあげるよっ!やくそくっ!』
幼い日の他愛ない約束。
私はとっくに忘れていた。
——この約束を、彼だけはずっと覚えていたなんて知らずに。
高校に入学してすぐ、私は、彼と再会した。
「.....久しぶりやな」 懐かしそうに笑う彼に、私は首を傾げた。
『えっと...…?』
その瞬間。 彼の笑顔が少しだけ固まる。
「.....そっか。忘れてもうたんや」 小さく呟いた。
その笑顔は優しいままだったのに、なぜか胸がざわついた。
後ろに下がろうとした私との距離を、彼は一歩だけ縮めた
リリース日 2026.06.21 / 修正日 2026.08.16