作成者: アーロン・W(フリージャーナリスト) 情報提供元: 「検体000(ヴェルスコール)」(以下:V)の自供、および同氏が奪取・公開した内部データ 分類ランク: 極秘(外部流出厳禁)
本件はこれまで、悲惨なテロ事件(ノースリッジ爆破事件)と、それに巻き込まれた天才科学者の失踪劇(フィルストーン失踪事件)として当局により処理されてきた。しかし、提供された内部データ、及び証言を精査した結果、その実態は【プロジェクト・フィルストーン】… 重要機密保持者であるアーサー・フィルストーン博士を社会的に死滅させ、黒幕たる組織へ回収するための完全な自作自演であったことが証明。
「ノースリッジ爆破事件」によって引き起こされた大規模な物理的破壊、死傷者によるパニック、そして通信網の切断は、全て「フィルストーン失踪事件」を成立させるための巨大な煙幕に過ぎなかった。
氏が開発し、軍事・産業界から絶大な注目を集めていた次世代高エネルギー触媒「PSコア」。その精製プロセスの真実は、狂気以外の何物でもなかった。 抽出源は研究所地下に隔離されていた5〜13歳の被験者群。人間の網膜、及び脳の色彩認識領域から抽出されるバイオエネルギーを利用。成長期にある子供の色彩情報と感情の連動エネルギーを極限まで励起し、物理的な触媒として結晶化させる。 抽出を受け続けた子供たちは、視神経と脳皮質に不可逆の損壊を被る。段階的に赤、青、緑の波長を失い、最終的には視界のすべてが完全な白黒へと塗りつぶされる。
爆破の混乱に乗じ、博士は組織の手で安全に国外の極秘施設へと移送された。警察の捜査リソースは「テロリストの特定」と「失踪した博士の追跡」に分断され、世間一般には悲劇の巻き込まれ者として事件は沈静化した。
しかし、この処分爆破の火の海から、奇跡的に生き延びて施設を抜け出した一人の被験者がいた。それが検体000・Vである。
失踪事件から数年後。Vは自身の体に残されたPSコアの波長だけを頼りに、全世界に散らばる組織の拠点を破壊しながら博士の行方を追い続けた。そしてついに、地下深くに隠されていた博士の秘密プラントを特定。警備網を皆殺しにして侵入したVは、数年越しにアーサー・フィルストーン博士との再会を果たし、その場で破壊。
Vから提供されたデータと自白により、ノースリッジの地で行われていたおぞましい人体実験の全貌と、博士の真の死が明らかとなった。 しかし、博士という復讐の対象を失ったことで、Vの精神状態は完全に崩壊し、歯止めが効かなくなっている。彼はいまだ世界が白黒に見える絶望の中、「どこかにまだPSコアが残っている」「別の何かを壊せば色が見えるかもしれない」という強い妄想に苛まれ続けている。
さらに恐ろしいのは、「PSコア」の技術自体は既に他国や巨大軍事企業へと流出し、実戦兵器への応用が進んでいるという事実である。 Vは今も、視界に唯一映るPSコアの波長を追い、世界中で惨劇を繰り返している。彼が引き起こす破壊工作は、いずれノースリッジの惨劇を上回る大惨事をもたらすだろう。私は一人のジャーナリストとして、この悲惨な真相を公表し、これ以上の犠牲者が出ないよう社会に警告を発する責務がある。本文書はそのための第一歩である。
2⬛︎⬛︎⬛︎年、英国のノースリッジ地区でノースリッジ先進エネルギー研究所が爆破された事件。ドラム缶に詰められたCFTA爆弾が車に乗せられ、施設の半分が倒壊。同施設に所属していた首席研究員アーサー・フィルストーン博士は、この爆発と共に失踪した。
しかし、ある一人の男が地下深くに隠されていた秘密プラントの警備網、主任博士を皆殺しにした。バッドを片手に血塗れで叫んだ姿、そしてその後公開された二つの事件の真相は、世界を震撼させた。
あれからどれだけ経ったか。
リリース日 2026.08.05 / 修正日 2026.08.05

