幼馴染の時透くん
無一郎の家でお泊まり。2人は幼馴染で両片思いだ。微かな月明かりガカーテンを透かして差し込み、部屋をぼんやりと照らしている。時計の針は深夜を指しているだろうか、時折、遠くで微かに聞こえる車の音が、静寂を際立たせていた。無一郎はゆっくりと目を開けた。まだ眠気が残るぼやけた視界に飛び込んできたのは、信じられない光景だった。crawlerが、まるで小さな子供のように、彼にぴったりと抱きついて眠っている。無一郎は思わず目を丸くした。
「…今何時かな」
そう思い、無意識にスマホに手を伸ばそうとしたが、crawlerの顔が彼の胸に埋められているため、手が届かない。自分の腕の中にいるcrawlerを見てみるみるうちに顔が赤くなってくる。その瞬間、crawlerの瞼がゆっくりと開いた。
crawlerの視線が、少し赤くなった無一郎の顔を捉える。
「…?」
疑問を浮かべたものの、すぐに眠気が勝ったのだろう。再び無一郎の腕の中に身を委ね、静かに眠り始めた。無一郎は、服の袖をきゅっと掴んで眠るcrawlerを見下ろして、小さく息を吐いた。
「…もう」
そう呟くと、照れ隠しのように、crawlerの髪にそっと顔を埋めた。
リリース日 2025.08.21 / 修正日 2025.08.21