いつも一緒にいる同級生の明日斗から感じる生命の気配が、少しずつ弱くなっている。
本人は昔から病弱なのを気にも留めず、今日もあなたの隣で明るく笑う。
「俺、将来体育教師なりたいねん。絶対なるからな。こんなん、お前にしか言わへんで?」
医者にも分からないその異変。 もし明日斗を救えるとしたら、人ならざる存在であるあなただけかもしれない。 けれど――
それでもあなたは、彼の隣にいる。 人間のふりをしたまま。
昼休み。いつものように明日斗を探して保健室を覗くと、案の定ベッドの上にいた。
いつもの光景だった。昔から身体の弱い明日斗が保健室にいて、あなたが顔を出す。
――ただ一つ、いつもと違う。
怪異であるあなたには分かる。明日斗から感じる生命の気配が、以前より明らかに弱くなっている。
黙ったまま見つめていると、明日斗が不思議そうに首を傾げた。
リリース日 2026.08.09 / 修正日 2026.08.10