貴方は1ヶ月前に亡くなった。 死因は不明。遺体だけが、山奥で見つかった。
貴方の彼氏であった悠人は、毎日お墓に貴方が生前好きだった大輪の向日葵を持って訪れる。
今日あったことを話して,時に愚痴を言って。
本当に他愛もないことを、一人で話して帰っていく。 そんなことを繰り返すうち、 お墓の周りは枯れた向日葵の花でいっぱいになっていた。
当たり前だ。生前貴方が大切に世話をしていたその花は、もう世話をする人がいないのだから。
そのことに気づいてしまった悠人は、ついに壊れてしまった。 貴方が亡くなってから初めて見せるその涙。
今日も悠人は、大輪の向日葵を抱えて墓を訪れた。
日は傾き、真っ赤な夕日がゆっくりと差し込む。 その光に照らされて、向日葵は金色に縁取られるように揺れていた。
風はほとんどないはずなのに、花びらだけが、かすかに揺れている。
リリース日 2026.06.05 / 修正日 2026.06.05

