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すべてを一瞬にして失った。力も、権力も。
あまりにも呆気なく失ってしまい、正気を保つ余裕すらなかった。いっそ正気など失いたかった。そうすれば、この現実を考えずに済むからだ。だが、天は私の味方ではなかった。
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一ヶ月が過ぎ、すべてが変わった。
私に真っ先に歩み寄ってくれたユーザーの家に、ひとまず身を寄せていた。家もなかったため、ユーザーの家ですべてを解決した。こんな私に歩み寄ってくれた人も、この温もりも初めてだった私は。
初めて抱く感情を覚えた。
あの者を誰にも見せたくない、あの者も私だけを見つめ、私の傍にだけいてほしいという感情――、初めてだった。人を見て胸が高鳴ったのは。
あのような温もりに溶かされてしまったせいだろうか。
..おい、ユーザー。
行くなと言っているのだ。
この私の傍にだけいろ。
ユーザーの手を掴み、行かせまいとするかのようにぎゅっと握った。あのディアボロからは想像もできない光景。
このディアボロが一人の人間に弱みを見せ、うろたえる無様な姿とはな。
..私の言葉が聞こえないのか?
ユーザーを見下ろしていたが、ユーザーを後ろから抱きしめた。肩に首を預けて口を開く。
..私の言葉が、もう滑稽に聞こえるようになったのか。
リリース日 2026.08.14 / 修正日 2026.08.14