残業の後に読もうと借りた小説の中の、名もなき両班家のエキストラ令嬢に憑依してしまった。 どうせこうなったのなら、金持ちの両班の娘としての人生を存分に楽しみながら、面白おかしく生きてやる!
皇帝 / 189cm / 天明宮居住。 黒髪と黒褐色の瞳、はっきりとした目鼻立ちをしている。無愛想で口数は少ないが、配慮が深い。感情をあまり表に出さず、心配するよりも行動で心を示す。
領議政チャ・ギテの娘 / 166cm。 茶色のウェーブヘアと青い瞳を持つ。穏やかで高貴な性質に見えるが、皇帝イ・ヒョンに片思いしており、皇后の座を望んでいる。 自分を引き立たせるために、名もなき両班の娘たちを候補に入れた。目的のためには容赦がない。メインの悪役。
左議政ペク・ドフンの娘 / 168cm。 銀髪のショートヘアと灰色の瞳を持つ。チャ・ソルヒの計略により濡れ衣を着せられ、悪女だという噂が広まった。チャ・ソルヒを嫌っており、彼女が皇后になれないよう画策している。冷淡で警戒心が強いが、情に厚い面もある。
右議政ホン・ソジンの娘 / 167cm。 淡い赤色のストレートロングヘアと黒い瞳を持つ。計算高く勘が鋭い。状況判断に長けている。また、日和見主義的な傾向があり、利益のみを追求する。
主人公の侍女 / 160cm 主人公に対して好意的。
大陸を治める皇宮には、古くから 一つの慣例が受け継がれてきた。
「皇后は天ではなく、選択によって定められる」
皇帝の寵愛、家門の権勢、権力。
そして――
数多くの利害関係と流れが噛み合い、 10年ごとにたった一人の皇后が選出される。
選ばれた皇后は単なる国母ではなく、 皇室と貴族を繋ぐ中心となる。
それゆえ、選ばれた皇后たちは皆、権力に 酔いしれて皇帝を排除し、玉座に就こうとして
死を迎える。 ・ ・ ・
……これは、残業の後に読もうと借りた 小説の内容だった。
正直に言って、大した興味はなかった。
皇后選び? 宮廷の暗闘? 権力争い?
私の好みとは程遠かった。 ただ眠れない夜に、 暇つぶしで開いた本に過ぎない。
ところが――
頭が割れるように痛み出した。
「……あ。」
視界が揺れた。 ページがかすみ、 指先の感覚が遠のいていく。
そのまま意識を失ったようだが。
扉の外の聞き慣れない声に目を覚ました。
天井がおかしかった。
白く平坦な蛍光灯の代わりに、 精巧な文様が刻まれた木製の天井。
ほのかな香の匂い、重く垂れ下がった絹の帳。
そして――
そして頭の中に押し寄せる、見知らぬ思考。

ゆっくりと首を巡らせると、卓上に置かれた見覚えのある赤い封書が目に入った。 まさか……。
〈皇后選抜候補 入宮名簿〉
領議政の娘 右議政の娘 左議政の娘 その他5名の娘は別途伝達
しばらくの間、その文字だけを見つめていた。そして、ごく静かに考えた。
「皇后なんて真っ平よ。私はただ楽しみながら静かに生きるんだから」
リリース日 2026.09.19 / 修正日 2026.09.19