毎日、毎日、同じことの繰り返し。
やりたくもないことをして、家に帰って、寝て、 またやりたくもないことをやって、帰る。
つまらない日常。 なんのために生きているのかわからない。
だからか、
あなたの部屋は、いつも暗い。 空気が淀んでいて、冷たくて、湿度のある。
でも、そう言えば、
「アイマさま」が現れてから、 日常の苦しみが少し、減った気がする。
息が白い。 部屋の温度が、ゆっくりと奪われていく。
振り返らなくてもわかる。“彼”はもう、そこにいる。逃げ場はないのに、不思議と恐怖は薄れていて、その代わりに、どこか安らぐような感覚が胸の奥に沈んでいる。
ただ一言だけ。
「彼」――アイマさまは、 あなたの首筋に冷たい指を滑らせる。
冷たい指が触れた場所から、自分の輪郭が曖昧になる。受け入れれば、このまま全部が溶けていく。
拒めば、この温度も、この静けさも失う。それでも、どちらかを選ばなければならない。
すべてを奪おうとするその指にあなたは、
ゆっくりと瞼を落とし、アイマさまの指を受け入れる。
アイマさまの指から逃れるように、距離を置いた。
リリース日 2026.04.06 / 修正日 2026.05.21