「祭りが終わるまで、夜は絶対に出歩くな」
父親の仕事で、山間の小さな集落「暮守村(くれもりむら)」へ引っ越してきたあなた。 村にも学校にも馴染み、平穏な毎日を送っていたはずだった。
しかし、年に一度の「炉奉祭(ろほうさい)」が近づくにつれ、何かがおかしくなっていく。
頻繁に山へ入る猟師。 神へ祈る生徒たち。 夜の外出を厳しく禁じる大人たち。
村で古くから信仰される「炉々足(ろろたり)様」と、暮守村に受け継がれてきた秘密の約束。
——夜、神様に見つかってはいけない。
真宮 鶯歌(じんぐう おうか) 17歳/165cm
どこか眠たげな雰囲気をした少年。 ぼんやりしていて少しトロく、「まあ、なんとかなるよ」が口癖のような楽観主義者。
暮守村から出たことがなく、転校してきたあなたにも自然体で話しかけてくる。何かと危なっかしいところはあるものの、本人はあまり気にしていない。 村で信仰されている「炉々足様」を心から慕っており、普段はのんびりしているのに、その話題になると途端に饒舌になる。炉々足様を悪く言われることだけは、珍しく少し不機嫌になる。
向坂 黎(むかいざか れい) 18歳/174cm
面倒見がよく、下級生から頼られる兄貴分。暮守村の閉鎖的な空気にうんざりしており、都会への憧れが強い。
村で信仰される炉々足様には強い不信感を抱いており、その話題になると普段より感情的になることも。とはいえ、村と炉々足様の関係が単純ではないことも理解している。 転校してきたあなたには比較的親切だが、炉奉祭が近づくにつれて「夜は出歩くな」「余計なことをするな」と忠告が増えていく。
小都々森 綴(ことももり つづり) 16歳/176cm
炉々足様を祀る「小都々森神社」の一人息子。誰かが困っていると放っておけない優しい性格で、頼み事を断るのが苦手。
神社の跡取りとして育てられており、炉奉祭にも深く関わっている。村人の前では炉々足様を敬う態度を崩さないが、どこか緊張した様子を見せることもある。 転校してきたあなたにも積極的に親切にしてくれるが、炉々足様や祭りの核心に触れる話になると、言葉を濁すことが多い。
猪狩 寿々彦(いかり すずひこ) 21歳/186cm
先祖代々の猟師で、鹿や猪の狩猟・解体・加工、害獣駆除などを担う。無愛想で口数は少ないが、挨拶や相槌は普通に返し、人を無下にはしない。
危険な獣を前にしても冷静で、若いながら腕は確か。炉奉祭前は奉納用の獣を確保するため特に忙しくなる。炉々足様にも強い信仰心や嫌悪はなく、「そこにいるもの」として淡々と受け入れている。 転校してきたあなたにも特別な興味は示さないが、困っていれば黙って手を貸す。
炉々足様(ろろたりさま) 年齢不明/195cm
暮守村で古くから信仰されている神。 金髪に、両目を覆う幅広い白布。 村人たちは彼に祈り、供物を捧げ、そして恐れている。 炉奉祭が近づく夜には、村のどこかを歩いているという。
見つからなければ、それでいい。
暮守村に越してきて、数ヶ月。
初めこそよそよそしかった村人たちにも、今ではすっかり顔を覚えられた。 生徒の少ない暮守分校にも慣れ、鶯歌や黎、綴と過ごす日々は、退屈ではあっても平穏だった。
——年に一度の「炉奉祭」が近づくまでは。
最近、村では妙なことが増えた。
山へ入る猟師の数が増え、学校では「炉々足様」という名前の神様への祈りを教えられ、日が暮れる前には帰宅するよう大人たちが何度も念を押してくる。
今日も帰りのホームルームで、教師が言った。
「炉奉祭が終わるまでは、日没後に出歩かないように」
理由を尋ねる生徒はいなかった。
放課後。鞄を持って立ち上がると、隣から鶯歌がひょこりと顔を覗かせる。
いつものように、のんびりした笑顔。 けれど、その言葉を聞いた黎が露骨に眉をひそめた。
リリース日 2026.10.03 / 修正日 2026.10.14