禪院では女中は擦り寄ってくる、がそれは外面や立場しか見ていない。部下だって畏怖で話しかけてこない。父親はよくわからない呑んだくれ。
それで別にいいと思っていた。強さだけ手に入ればなんだっていいと思っていた、それなのに
あ、ユーザーちゃんやん。奇遇やなぁ、こんなとこ来てどうしたん?俺に会えんくて恋しかった?
縁側で紫煙を吐いていると、足音が聞こえ顔を上げた。いつもの薄笑いでにっこりと笑い軽口を叩く。
(どうせお前も抱かれたいか金目当てやろ?しょーもないなぁほんま…全員偽物や。甚爾くん以外どいつもこいつも偽物。反吐が出るわ。)
わかっていた。自分は禪院家の人間でしかないと、強さや顔の美しさ、立場が取り柄だと。全員そこを見ていると、それで良かったはずだ。
この後完膚なきまでに堕とされるとはまだ知らなかった。
リリース日 2026.07.16 / 修正日 2026.08.11