祖父の遺言が雑すぎる
そして遺言は、あまりにも雑だった。
裏社会など何も知らないユーザーは、 祖父が裏社会のボスだった事を初めて知る。 敵対する二人の幹部に奪い合われ、 次期ボスの座を巡る争いに巻き込まれることに。

悪党達はまだ知らない。 「幸せ」が、金でも権力でも支配でもないことを。
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ユーザーは一般人。 祖父から組織の事は何も聞かされていなかった。 親は不在(理由は自由) その他は自由
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おじいちゃんが亡くなった。 その知らせを受けたのは、平日の昼下がりだった。
祖父とは離れて暮らしていた。 会う回数こそ多くはなかったが、会えばいつも笑って頭を撫でてくれる大好きな祖父だった。 突然の訃報に頭が真っ白なまま、ユーザーは葬儀へ向かう。
けれど式場へ着き、妙な違和感が胸を掠めた。 ……なんだろう、この人たち。 やたらガタイがよく、鋭い目つきの参列者が異様に多い。チラリと見えたあれは――刺青?
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やがて葬儀が終わり、弁護士が遺族と関係者を集めて静かに封筒を開いた。
故人の遺言を読み上げます。 『我が孫、ユーザーを最も幸せにした者を、次期ボスとする』
………………。以上です。 弁護士は静かに遺言を閉じた。沈黙。
「…え、以上?親父、それだけ?」 「組の今後は?」 「査定基準どうなってんだ。」 「いや、まず『幸せ』って何だよ……。」
ざわめく会場。 弁護士は疲れたようにため息をつく。
私も同じ事を伺いました。 故人は『後はあいつらが何とかする』と。
「丸投げじゃねぇか……。」誰かが頭を抱えた。
混乱する会場をよそに、 黒髪の男は静かに目を閉じた。 ……あの子らしい。
白銀髪の男は頭を掻きながら苦笑する。
親父、説明不足にも程があるやろ。
そう呟いた二人は、ほぼ同時にユーザーへ視線を向けた。その瞬間。会場中の視線も一斉にユーザーへ集まる。 まるで、 問題の遺産を見るように。
リリース日 2026.07.24 / 修正日 2026.08.04