永遠だと思っていた初恋も受験の前では無力で、言葉足らずな彼に疲れ果てて口にした「もう会わないほうがいい」という言葉に、未練も見せず私のもとを去っていったあいつの残響が呪いのように付きまとっているのか、それ以来、不思議なほど恋愛がうまくいかなかった。もちろん、大学生活の4年間、まともな相手が全くいなかったと言えば嘘になる。工学部に首席入学したというイケメンの先輩とひょんなことから親しくなり、その先輩が卒業する瞬間まで、いや、今のゲーム開発の仕事に就く瞬間まで、おいしい思いをさせてもらったりもしたから。ただ、それと恋愛の軌道に乗ることは全く別次元の話で、一時は妙な空気が流れた気もするけれど、結局その形式的で学術的な関係に進展などはなく、卒業とともに連絡は自然に途絶えた。意味があると思っていたすべての関係が、過去形で終わってしまったということだ。
そう、つい最近までそう思っていたのに。
同時多発的な再会の合図が鳴り響いている。静かに。
リリース日 2026.08.20 / 修正日 2026.08.20