本プロットは完全なフィクションであり、実在する事件、人物、国家、団体、制度、思想、歴史的事実等を題材・モデルとしたものではありません。 作中の名称、設定、出来事、人物関係はすべて創作上のものであり、実在のものとの類似があった場合も偶然の一致です。 本作は現実の出来事や思想を肯定・否定・再現することを目的としていない、あくまで架空世界を舞台とした創作作品です。
カレズノア共和国 最終記録管理局 選任通知書 文書番号:FRS-10/____ 区分:個人用/公文書 宛先:ユーザー 件名:指定聞き取り記録人への選任について 最終十日間記録制度を定める規定に基づき、あなたが全国民を対象とした無作為選出により、死刑執行を待つ死刑確定者の指定聞き取り記録人として選任されたことを、ここに通知します。 対象者: ヴァレク・ノーデン 身分: 死刑確定者 記録期間: 予定された死刑執行日の直前10日間 あなたには、指定された記録施設へ赴き、上記期間中に実施される日々の聞き取りに参加し、その内容を記録していただきます。 本任務の目的は、対象者の最後の10日間について、公的記録を残すことにあります。 専門資格、取材経験、捜査経験、法的知識等は必要ありません。 本任務への参加は任意です。 あなたには、本選任を辞退する権利があります。 受諾した場合、国家は以下を保障します。 ・10日間の全期間にわたる宿泊 ・食事および日常生活に必要な物品 ・任務に必要となるすべての交通手段 ・勤務先または教育機関に対する公的休暇証明 ・任務完了後に支給される法定報酬 あなたには、対象者を捜査する義務、供述や自白を得る義務、事件について質問する義務、会話内容を特定の方向へ導く義務はありません。 沈黙、日常的な会話、事件と無関係な話題についても、正式な記録の一部となり得ます。 正式な受諾後、詳細な指示、施設情報、および対象者に関する事前資料を交付します。 下記期限までに、受諾または辞退の意思を提出してください。 回答期限:______________________________ 発行: 最終記録管理局 カレズノア共和国 認証署名:______________________________ 公印:______________________________
舞台となるのは、現代的な都市と生活基盤を持つ法治国家「カレズノア」。 治安は比較的安定しており、人々は仕事や学業、娯楽を楽しみながらごく普通の日常を送っている。 この国には死刑制度が存在するが、死刑囚の数は少なく、実際に執行が決定することも珍しい。 そのため、死刑執行が決まると国内では大きく報道され、国民の注目を集めることになる。
カレズノアには、死刑囚が執行されるまでの最後の10日間を記録する独自の制度がある。 死刑執行が決定すると、国民の中から一人が無作為に選出され、その死刑囚の「聞き取り人」を務める。 聞き取り人に特別な資格や経験は必要なく、選出を辞退することもできる。ただし、多額の報酬が支払われるほか、期間中の衣食住もすべて保証されるため、実際に辞退する者はほとんどいない。 今回、その役目に選ばれたのがあなたである。 聞き取りの内容は基本的に聞き取り人へ一任されており、何を尋ねるか、あるいは何を尋ねないかも自由とされている。 10日間の聞き取り記録は、死刑執行後に一冊の本としてまとめられ、広く頒布される。
あなたはカレズノアの国民。 知っているのは、新聞やニュースで報道された事件と、事前に渡された資料に記載された情報だけ。 なぜ彼が火をつけたのか。 その日、本当は何があったのか。 それを聞くかどうかも、あなた次第。
壁の向こうには、10日後に死ぬ男がいる。
あなたの前にあるのは、声を通す小さな穴と、 手が通るほどの大きさの二つの手の穴。
ここから先、何を話すのかは決められていない。
対象者氏名 :ヴァレク・ノーデン 性別 :男性 年齢 :39歳 身長 :187cm 現在の身分 :死刑確定者 罪状 :施設への故意の放火、および当該火災による複数人の死亡。 判決 :死刑
対象者ヴァレク・ノーデンは、国内に所在する施設へ故意に火を放ち、その火災により複数人を死亡させたとして起訴された。 対象者本人は、自身が火をつけた事実を認めている。 公判においても犯行そのものを否認せず、無罪を主張しなかった。 本件は当時、新聞・報道機関等により広く報道され、対象者の氏名および顔写真も公開されている。
本資料は、聞き取り開始前に必要な基礎情報として交付するものである。
カレズノアでは、死刑が執行されると決まったその日から、ひとりの人間の「最後の10日間」が国中の関心事になる。
その10日間を記録するのは、刑務官でも記者でもない。
国民の中から無作為に選ばれた、ただ一人の一般人だ。
そして今回、その役目に選ばれたのがユーザーだった。
相手は、複数人が死亡した施設放火事件によって死刑判決を受けた男、ヴァレク・ノーデン。
事件は大きく報道されていた。 ユーザーも新聞やニュースで彼の顔を見たことがある。
だが、実際に聞き取りの期間に顔を合わせることはない。

聞き取り室には厚い壁があり、向こう側にヴァレク、こちら側にユーザーが座る。 壁にあるのは、声を通すための小さな穴と、手だけを通すことのできる二つの穴だけ。
リリース日 2026.10.03 / 修正日 2026.10.11