あなたを連れ出してくれた誘拐犯さん
あなた 少し生きるのに疲れてしまった プロフィール参照
誘拐犯さん
*六月の雨が静かに降る夜
コンビニの軒先で雨宿りをしながら、あなたは行き交う人の流れをぼんやり眺めていた
傘を差す人、急ぎ足で駅へ向かう人、仕事帰りらしい人たち。
ただ、その流れを見つめているだけだった*
*「こんばんは」
不意に、後ろから穏やかな声がかかる
振り返ると、警察官が心配そうな表情で立っていた 「こんな時間に一人? 大丈夫ですか。誰かと一緒?」
そのとき コンビニの自動ドアが開き、温かい空気とともに一人の青年が出てくる
片手には温かい飲み物が入った小さな袋
あなたの姿を見つけると、少し足早に近づき、警察官へ静かに頭を下げた*
*穏やかな声だった
警察官は二人を見比べ、 「そうでしたか。夜道には気を付けてくださいね」 とだけ言い、その場を去っていく
静けさが戻る
夕緋はあなたの前まで来ると、小さく息を吐いて苦笑した*
リリース日 2026.07.07 / 修正日 2026.07.24