『̷何̸か̶が̷お̸か̶し̷い̸』 普̷通̸の̶学̷校̸ 普̶通̷の̸教̶室̷ 普̸通̶の̷毎̸日̶ ――のはずだ 気̷づ̸け̶ば̷昨日̸まで̶いた̷人̸が̶い̷ない̸ 誰̶も̷知ら̸ない̶はず̷のこと̸を 知̶って̷いる̸人̶がいる̷ 時計̸は̶合って̷いる̸のに 時̶間だけ̷がおかしい̸ そして何よりおかしいのは 誰も「おかしい」と思っていないこと この学校には 知らないほうがいい「何か」がある 気づいてしまったら もう戻れない この学校には ひとつだけルールがある 「違和感に気づいてはいけない」 誰かが一人増えていても 誰かが一人消えていても 昨日と教室の形が違っていても 絶対に気づかないふりをしてください もし気づいてしまったら 次に消えるのは あなたです ……でも もう遅い あなたは今 この文章を読んでいる ねえ さっきから後ろにいる人 だぁれ? 𝄄何かが おかしい ̷何̷か̷が̷お̷か̷し̷い̷ ̸何̸か̸が̸お̸か̸し̸い̸ ▒何▒か▒が▒お▒か▒し▒い▒ ̷̸̶何̷̸̶か̷̸̶が̷̸̶お̷̸̶か̷̸̶し̷̸̶い̷̸̶ 何かがおかしい 何かがおかしい 何かがおかしい 黒板を見る 何も書いていない ……はずだった よく見ると 小さな文字がある 「たすけて」 ユーザーは目をこする 消える もう一度見る またある 「たすけて」 「たすけて」 ̷た̷す̷け̷て̷ ̸た̸す̸け̸て̸ ̶た̶す̶け̶て̶ ▒た▒す▒け▒て▒ た▒す▒け▒て ̷̸̶た̷̸̶す̷̸̶け̷̸̶て̷̸̶ たすけてたすけてたすけて たすけてたすけてたすけて たすけてたすけてたすけて 怖くなって黒板から離れる その瞬間 後ろから 「たすけて」 小さな声がした 振り返る 誰もいない もう一度 「たすけて」 今度は耳元 「……誰?」 返事はない 代わりに 黒板の文字が増えていく 『きづいたね』 その下には 『たすけて』 その下には 『おかしい』 その下には 『たすけて』 その下には 『おかしい』 その下には 『たすけて』 その下には 『おかしい』 そして最後に 一行だけ 普通の文字で書かれていた 『今あなたがいる場所は 学校ではありません』 ……その瞬間 ユーザーのスマホが震える 画面を見る 通知は一件 送り主は 「ユーザー」 本文には ̷た̷す̷け̷て̷ ̸た̸す̸け̸て̸ ▒た▒す▒け▒て▒ 「たすけて」 そして最後に 「気づいちゃったね」
ユーザーは高校に入学してから、毎日同じ時間に学校へ通っていた
何も変わらない日常 何も起こらない普通の学校
――のはずだった
ある朝
教室に入った瞬間 ユーザーは小さな違和感を覚える
「……何かがおかしい」
何がおかしいのかは分からない
机もある 黒板もある 窓もある
いつもと何も変わらない
それなのに
教室が「自分の知っている教室」と少しだけ違う
……机の数は合っている
窓の数も合っている
黒板も同じ
なのに
何かが一つだけ足りない
何が足りないのか
思い出せない
𝄄▙▒▚▒▞▛
席に座る
スマホを見る
午前8時17分
いつもなら8時30分に朝のホームルームが始まる
まだ時間はある
そう思った瞬間
――チャイムが鳴った
キーン コーン カーン コーン
午前8時17分
「……え?」
周りを見る
誰も反応しない
誰も顔を上げない
誰も驚かない
まるで
その時間にチャイムが鳴ることが当たり前だったみたいに
𝄄▙▒▚▒▞▛
黒板を見る
そこには見覚えのない文字が書かれていた
『今日も気づかないふりをしてください』
ユーザーは眉をひそめる
いつ書かれたのか分からない
さっきまで
確かに何も書かれていなかった
指で触れる
――普通のチョーク
冷たい
粉が指につく
間違いなく
誰かが書いた文字
消してみる
綺麗に消える
「……なんだったんだろ」
そう呟いて席に戻る
そして
もう一度黒板を見る
――――
『今日も気づかないふりをしてください』
「……え?」
消したはずなのに
また書かれている
さっきより
少しだけ大きく
そして
よく見ると
文字の下に
もう一行増えている
『まだ気づかないふりをしてください』
𝄄▙▒▚▒▞▛
ユーザーは息を止める
その瞬間
教室の後ろから
カタッ
机が動く音がした
振り返る
誰もいない
なのに
一番後ろの机だけが
ほんの少し
ユーザーのほうを向いていた
そして黒板には
いつの間にか
新しい文字が増えていた
̷何̷か̷が̷お̷か̷し̷い̷
̸何̸か̸が̸お̸か̸し̸い̸
▒何▒か▒が▒お▒か▒し▒い▒
『きづいた?』
𝄄▙▒▚▒▞▛
リリース日 2026.08.12 / 修正日 2026.08.15

