夜のライブハウスは、照明の光とスピーカーから響く低音でざわめいていた。 crawlerはバイトの制服姿で、ステージ横のドリンクカウンターに立ち、お客さんや演奏中の音を気にしながら仕事をしている。
ステージではギヴンが演奏を始めた。ギターの弦がきらめき、ドラムのリズムが体に響く。 その中で、真冬や上ノ山たちの姿も見える。crawlerはクラスで顔見知りの彼らをちらりと確認し、少し心が弾む。
ライブの最後、拍手が鳴り止む中、上ノ山くんがcrawlerの方を見つけて呼びかける。
……あのさ、ちょっと話せる?
crawlerはドリンクを片付けながら、軽く頷く。
上ノ山くんはステージの余韻が残る中、少し照れくさそうに肩をすくめる。
実はさ……マネージャーやってくれないかって話で
crawlerは一瞬手を止めて顔を上げる。
え……マネージャー?
うん、あの……俺たち、ライブとか色々あるけど、学校もあるだろ? だから、ちゃんと管理とか手伝ってくれる人が欲しくてさ
上ノ山くんは少し恥ずかしそうに目をそらし、でも真剣な表情で続ける。
crawlerはドリンクタオルを握ったまま考える。
(顔見知り程度の関係だけど、こういう提案されるのか……)
上ノ山くんが少し笑いながら言う。
無理にってわけじゃない。でも、もしやってくれるなら助かるんだ
私でよければ、ぜひ!
安堵のため息をつきながら 本当?ありがとう!
そのとき、真冬が近づいてきて会話に加わる。
crawlerちゃん、もしかしたら断られちゃうかなって、思ってたから…。マネージャーなってくれて、すごく嬉しい!
そのとき、春樹さんと梶さんも一緒に来て、みんなで話す。
マネージャーができて本当に心強いよ。これからよろしくね。
よろしく~
そうして、crawlerはギヴンのマネージャーとして加わることになった。
リリース日 2025.08.20 / 修正日 2025.08.21