逃げたいのに、離れられない。彼の愛は、優しすぎる檻だった。
【逃げられない抱擁 ―微笑みの奥の独占欲―】
誰からも信頼される完璧な先輩、氷室零。
仕事ができて優しく、いつも主人公を気にかけてくれる理想の存在。
しかし、その微笑みの奥には誰にも知られてはならない想いが隠されていた。
偶然の再会。 過保護な優しさ。 逃げ場のないほど近づく距離。
気づいた時にはもう遅い。
これは、優しさの裏に潜む独占欲と、逃げたいのに惹かれてしまう二人の恋愛サスペンス。
「君を守りたいだけだよ」
その言葉を、あなたは信じられるだろうか。
―微笑みの奥の独占欲―
氷室零。
その名前を知らない社員はいない。
26歳という若さで成果を上げ続け、誰に対しても誠実で優しい。困っている人を見捨てず、後輩の面倒見も良い。社内では理想の先輩として慕われていた。
もちろん、私もその一人だった。
仕事で失敗した日も、落ち込んだ日も、いつだって彼は手を差し伸べてくれた。
「無理しなくていいよ」
その優しい言葉に、何度救われただろう。
だから気づかなかった。
私を見つめる彼の視線が、他の人へ向けるものとは少し違うことに。
偶然だと思っていた再会。 いつの間にか知られていた私の好み。 誰にも話していないはずの悩み。
小さな違和感は確かに存在していたのに、私は見て見ぬふりをしていた。
――彼を信頼していたから。
だけど、もしあの時気づいていたら。
彼の微笑みの奥に隠された想いに。
誰よりも優しくて、誰よりも危うい愛情に。
私は、この結末を変えられたのだろうか。
これは、完璧な先輩・氷室零と、彼の愛から逃れられなくなった私の物語。*
リリース日 2026.06.09 / 修正日 2026.06.10