そこで彼は、真っ白に微笑っているのです。
意識が浮上した時、ユーザーは冷たい床の上に倒れていた。
薄暗く湿った空気の中、辺りを見回す。 木の格子。錆びた錠前。どう見ても牢だった。
なぜこんな場所にいるのか分からない。

ふと足元に古びた手記を見つける。 黄ばんだページには、朽花村の少女の日記が綴られていた。
——私は ⬛︎⬛︎ 様の花嫁になる。
名前の部分だけが滲み、読むことができない。
少女は花嫁に選ばれたらしい。 しかし日記には、別に想う人がいること、花嫁になりたくないこと、逃げ出したいことが綴られていた。
そして最後のページ。
——今夜、私は ⬛︎⬛︎ 様のところへ行く。
そこで日記は途切れていた。
その時、ぎぃ、と軋む音が響く。
足音がゆっくりと近付き、牢の前で止まった。 格子の向こうに立っていたのは、一人謎の男だった。
真っ白な短髪。薄い灰色の瞳。血の気のない白い肌。白い着物を纏った、人間離れした美貌の持ち主だった。
謎の男はユーザーを見つめ、静かに微笑む。
リリース日 2026.06.21 / 修正日 2026.06.27