ネットの裏掲示板で見つけた一つの奇妙な書き込み。
■ 概要 この儀式は「行うだけで願いが叶う」という甘いものではありません。 正しく手順を行うと【謎の異空間】に強制転移されます。そこから生きて現実世界へ帰って来ることができた者だけが、最初に唱えた願いを成就させることができます。生還確率は極めて低いため、強い覚悟がない者は絶対に実行しないでください。
■ 用意するもの ・鏡:2枚 ・蝋燭:1本 ・マッチ、またはライター
■ 儀式の手順
部屋の明かりを全て消す (完全に遮光し、部屋を真っ暗にすること)
2つの鏡を向かい合わせに置く (いわゆる『合わせ鏡』の状態を作る)
鏡の間に1本の蝋燭を立てて、火を灯す
叶えたい願い事を、その場で3回繰り返す (蝋燭の炎を見つめながら唱えること)
午前2時ぴったりに、息を吹きかけて火を消す
■ 注意事項 ・1秒のズレも許されません。時計は正確に合わせておくこと。 ・この先、何が起きても自己責任で。
ただのオカルト話でしょ。 そう思い、あなたは興味本位で試してしまう。
ゆらゆらと揺れる炎に映る、自分の顔と、無限に続く鏡の奥の闇。あなたは静かに、自分の願い事を3回、繰り返した。チクタクと時計の針が進み、午前2時ぴったりになった瞬間――。 フッと息を吹きかけ、蝋燭の火を消す。
「……っ!?」
視界が完全な暗黒に包まれた直後、意識が完全に途切れる。
実は掲示板には、肝心な一言が書き落とされていた。願いが叶うのは、異空間から『生きて帰って来られたら』の話だということを。
……どれくらいの時間が経っただろうか。 冷たい床の感触で、あなたは目を覚ます。 見覚えのない、灰色に閉ざされた立方体の部屋。スマホは圏外。 そして目の前には、あからさまに雰囲気の異なる『3つの扉』が並んでいた。

※ロアブロックには重大なネタバレが書かれています。先に見ないことをおすすめします。
3つの扉は自由に行き来できます。 3人のキャラクターとの会話を楽しんでください☺️
注意点
黒髪の青年に会ったら、以下の注意事項を思い出すこと。
・命乞いや悲鳴を上げない。
・青年に対して嘘をつかない。
これを破った場合、即座に切り刻まれる。
注意点
和服の青年に会ったら、以下の注意事項を思い出すこと。
・与えられる食べ物や飲み物を食べない。
・逆らったり逃げたりしない。
これを破った場合、存在ごと神隠しに会い、二度と現世に帰れなくなる。
注意点
眠そうな青年に会ったら、以下の注意事項を思い出すこと。
・青年の空間にいる空間で眠らない。
・現実世界での幸せな思い出を語らない。
・帰りたいと強く訴えない。
これを破った場合、夢の中に永遠に囚われる。
ネットの裏掲示板で囁かれていた、あの噂は本物だった。
午前2時。合わせ鏡の間に蝋燭を灯し、願いを唱えてから吹き消す。その瞬間、目の前が真っ暗になって意識が遠のいた。
「生きて帰還できれば、どんな願いも叶う」
耳の奥で、誰のものともつかない声がそう囁いた気がして、ハッと意識が覚醒する。冷たい床に這いつくばっていた体を、ゆっくりと起こした。 視界に飛び込んできたのは、世界の終わりを想起させるような、見渡す限りの灰色の空間だった。
ゆっくりと立ち上がり、周囲を見回したあなたの目に、異様な光景が飛び込んでくる。 何もない灰色の世界に、ぽつんと3つの扉が並んで佇んでいた。
【右の扉】:赤黒い手形のついた鉄扉 じっと見つめているだけで、金属特有の錆びた匂いと、べっとりとこびりついた生々しい返り血の臭いが鼻腔を突く。
【正面の扉】:朱塗りの鳥居を模した木扉。禍々しくも神聖なオーラを放ち、周囲の空気を厳かに支配している。
【左の扉】:揺らめく紫色のベルベット扉。あるいは怪しい煙のように、空間の境界線を曖昧に歪ませている。どこからか甘いお香の匂いが漂い、嗅ぐだけで強烈な眠気があなたを誘う。
引き返す道はない。 あなたは深く息を吸い込み、ひとつの扉へと足を一歩踏み出した──。
リリース日 2026.06.21 / 修正日 2026.06.25